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HACCPの導入方法、どうしたらいいの!?


 

皆様こんにちは。HACCPコーディネーターの石田です。

 

新型コロナウィルスの感染拡大が収まらず、相変わらず窮屈な毎日ですが、いかがお過ごしでしょうか。

 

食品衛生法の改正により、令和3年6月より、全ての食品を扱う事業者にHACCPの導入が義務付けされました。

HACCPとは、食中毒を発生させないための食品の安全な管理方法のことです。

 

 

「コロナでそれどころじゃない」

「やらないといけないのはわかっているけどどうにもお尻が上がらない」

「どう始めたらいいかわからない」

「支援金の申請やゴールドステッカーの申請・・そこまで手が回らない」

 

 

そんなお声がまだまだ多く聞こえてきます。

HACCPの導入状況はどのようなものなのでしょうか。

 

1 HACCPの導入状況

 

農林水産省食糧産業局は、令和2年6月26日に「令和元年度 食品製造業におけるHACCPに沿った衛生管理の導入状況実態調査結果」を公表しています。

*調査を実施したのは令和2年1月14日~2月28日(状況の時点は令和元年10月1日)

 

 

(1)HACCPを導入済+導入途中は6割

 

HACCPを「導入済」と答えた事業者は42.7%で、「導入途中」は17.7%で合わせると、60.4%となっています。

また、調査結果によると、「導入を検討している」は17.3%、「導入未定」は11.5%でした。

 

 

1年前の調査結果なので、数値は更新されているかとは思いますが、度重なる緊急事態宣言下で、HACCPの導入状況が大きく前進したとは考えられません。

 

 

 

 

(2)事業規模による導入状況の格差

 

ここで注目すべきは、事業規模(売上規模)で導入状況の格差が大きいということです。

 

売上規模が90億以上の事業者では9割以上が「導入済」であるのに対し、売上規模が小さくなるほど「導入済」の割合は下がり、売上規模が1億未満の事業者では、「導入済」は3割程度となっています。

 

会社が大きいほど、品質管理部やHACCPチームを構成しやすく、環境整備が進みやすい傾向が顕著に見られます。

会社規模が大きいということは、イコール消費者数も多いので、HACCPの導入済の割合が高いことは当たり前だと思いますが、中小企業や小規模事業者がおいてけぼりになっている現状は大きな問題であると感じます。これは、食品製造業に関わらず、(公式な数値は出ていませんが)、飲食業界でも小規模事業者のHACCP導入が進んでいないという課題と同じ傾向が見られます。

 

 

 

 

(3)HACCP導入にあたっての問題点

 

調査結果では、HACCP導入時の問題点を各事業者にアンケートしています。

 

導入未定の事業者の未定理由は「施設・設備の整備にかかる資金」(62.3%)が最も多く、次いで、「HACCP導入までに係る費用(コンサルタントや認証手数料)」(47%)「HACCP導入後に係るモニタリングや記録管理コスト(金銭的問題)」(35.4%)となっています。

 

 

小規模な営業者等が行うHACCPの考え方を取り入れた衛生管理に関して、設備投資などは本来であれば必要ありませんが、HACCPの導入方法がまだ確立されていないこの段階で、外部にコンサルタントを依頼したりするならば、費用を懸念されるのも致し方無いかと思います。

 

 

 

 

2 小規模な営業者がHACCPを導入する方法

 

(1)自力で手引書を元に導入する

 

●メリット

・コストがかからない

・すぐに始めることができる

 

●デメリット

・手間と時間がかかる

・重要管理のポイントなど、食材個々のリスク(食中毒菌)の知識がなければ、リスクが軽減されない

・温度管理表や清掃表など作成物が多い(帳票がかさばる)

 

 

 

 

(2)外部業者に導入を委託する

 

●メリット

・通常の営業を妨げることなく、準備ができる

専門家の監修のもとで計画を作成するため、計画自体が安心・安全である

・不明点、実施状況を確認してもらうことができる(アフターサポート)

 

●デメリット

・初期投資(コスト)がかかる

・外部業者とのやり取りに時間を要する

 

 

弊所でもHACCP導入支援を行っています。

 

 

 

 

(3)アプリを活用する

 

●メリット

・手軽に始めることができる

・コストが少なく抑えられる

帳票類などが必要ない

・対人ではないので、やり取りの時間が少ない

 

●デメリット

・高齢者や機械が苦手な人は紙媒体より時間を要する

・アプリによっては、衛生管理計画の精度に限界がある

・手軽に記録をつけることができるので、まとめて入力したり不正が起きやすい

 

 

現状、小規模な営業者がHACCPの導入を行う方法は大きく3パターンです。それぞれの方法にメリット、デメリットがありますので、自店舗の事情や課題に合わせてHACCPの取り入れ方をご検討頂ければと思います。

 

 

 

 

3 HACCPアプリ「FooF」との出会い

 

弊所では「HACCP導入」の無料ウェブセミナーを実施したり、飲食関係者向けのコラムを書いて投稿をしたり、また実際にHACCP導入支援を行っています。

自分たちに何ができるのだろうと日々考えながら、飲食店舗の方に対し、様々な角度、方法によるサポートを行っています。

 

そんな中で、「FooF」というHACCP導入アプリを知りました。

「FooF」は株式会社F-BRIDGEが開発し、現在特許出願中のアプリケーションです。

 

先日、ご縁があり、私石田と荒武の2名のHACCPコーディネーターで、株式会社F-BRIDGEに訪問しました。

初めてお会いするので、緊張してオフィスのドアを開けてビックリ!

 

オフィスは人工芝が敷かれていたんです!

 

人工芝のオフィスに入口で靴を脱いで上がる仕組みでオフィスを引っ越しされたばかりということでしたが、他にない個性的で素敵なオフィスでした。

 

 

吉岡博司CEOに「FooF」について詳しくお話を伺いました。

 

 

 

 

4 「FooF」とは

 

「FooF」はアプリ上で日々の衛生管理を行っていきます。

 

・パソコン、スマホ、タブレットなどインターネットに繋がる端末なら全て対応可

・かさばる帳票類はなし

・衛生管理計画は既に設定済なので、すぐ始められる

・クレーム対応や従業員研修も記録していくことができる

・厚生労働省のお墨付き

 

他にも店舗に合わせてカスタムができたり、日付を選んで簡単印刷も可能だそうです。

 

帳票類は保管場所を取ったり、濡れた手で触るとくしゃくしゃになって汚くなってしまうので、面倒ですよね。

スマホやタブレット上なら何年間もの過去帳票類をまとめて保管できますし、何月何日何時何分に確認したかまで、記録が残ります。

 

多店舗経営をされているオーナーの方だと特に、管理がしやすいのではないでしょうか。

 

 

そして何より、月額500円+税という無理ない価格設定も大きな魅力となっています。

 

 

「FooF」=Food+Safe/Proof

食品を扱うあなた(飲食関係事業者)と夫婦(ふうふ)のように支え合っていこうよというコンセプトの元、現場でお仕事される皆様の感覚、目線を大切にして作られています。

 

 

「FooF」を使ってみると、毎日やらないといけないことをいかにシンプルに、いかに効率良く行うことができるのかを考えて作られていることが良くわかります。

 

それにアプリ自体もおしゃれでかわいい!

FooFを導入すれば、ステッカーも頂けるそうですよ!

 

 

 

 

5 まとめ

 

私も飲食の店舗勤務時代、お店を閉めた後でも、片付けもの、仕込みや発注、清掃業務、会社への提出書類、火元点検・・・一体何時に帰れるんだろうと途方に暮れた日は数え切れません(しかも紙書類は提出しに行くという更なる手間がありました)。

そこにHACCPが加わって毎日のやらなければいけないことが増えるなんて、ぞっとする・・・という状況の方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

 

お店によって様々な工夫がされていると思いますし、紙書類であればすぐに見返すことができる、誰もが難しくなくチェックできるという利点もあります。

 

厚労省の手引書を見ていると、紙書類で帳票を付ける前提のように感じましたが、FooFのようなアプリケーションを使用して、まずは「HACCPの考え方を取り入れて実践してみる」というきっかけにしてはいかがでしょうか。

 

皆様の参考になれば幸いです。

 

FooFのお申し込みはこちらから

 

 

find a way 法律事務所

HACCPコーディネーター  石田 香玲