顧問弁護士の選び方・使い方
弁護士・中小企業診断士の荒武です。
弁護士と顧問契約をしたほうがよいのか?
何かあるごとにスポットで頼んだほうがよいのか?
悩ましい問題ですよね。
経営者の方は、「まだ弁護士さんと顧問契約するほど大きくないので」と仰います。
しかし、会社の規模と顧問弁護士の要否は関係ありません。
重要なのは、顧問弁護士をいかに活用するかです。
この記事では、顧問弁護士のメリット、顧問弁護士の選び方・使い方について解説しています。
目次
「退職した従業員から内容証明郵便が届きました…」
「顧客が費用を支払ってくれず、連絡が取れなくなりました…」
「メインバンクが仮差押えされて、預金が引き出せなくなりました…」
法律事務所には、日々、末期の紛争が飛び込んできます。
これら、末期の紛争についてスポットで依頼を受けて解決に導くことは、弁護士として、とてもやりがいのある仕事です。
しかし、事情を伺い、契約書などの資料を精査する中で、「もっと早期に解決できた」、「そもそも紛争化することはなかった」と思うことも多々あります。
顧問弁護士がいれば、例えば、以下のような対応が可能でしょう。
・従業員とのやり取りで、ふと気になったことを質問する。
・契約書のリーガルチェックを頼む
・重要な法改正にあわせて、会社の体制を整備する
このように、法律上のリスクをケアし、紛争の芽を摘むことが可能になるのです。
仮に裁判などの紛争に至ったとしても、顧問弁護士と共に築いた会社の体制(就業規則など)やリーガルチェック済みの契約書をベースに争うことが可能となります。
紛争発生時には、迅速な初動対応が必要不可欠です。
顧問弁護士がいないとき、いるときを比較してみましょう。
【顧問弁護士がいないとき】
法律事務所をネットで検索する
↓
法律相談を予約する
↓
予約した日時に事務所に行く
↓
会社の事業内容、紛争の状況などを説明する
↓
委任契約書を交わす
↓
着手金を支払う
↓
弁護士が対応を開始する
【顧問弁護士がいるとき】
顧問弁護士に電話、LINEして紛争の状況などを説明する。
↓
弁護士が対応を開始する
顧問弁護士がいないときは、紛争発生から弁護士の対応開始まで2日~5日かかります。
一方で、顧問弁護士は、通常、電話等で連絡すれば、すぐに対応してくれます。
また、顧問弁護士は、会社の事情を把握しているため、会社のことを1から説明する必要がありません。
顧問弁護士がいると、かなりの時間、手間が省略できます。
経営や紛争に関する悩みを一人で抱え込むのは、百戦錬磨の経営者であってもかなりのストレスを伴うものです。
顧問弁護士は万能ではありませんが、経営者と共に悩み、共に決断することはできます。
顧問弁護士は、「何とかなります!」とクライアントを勇気づける存在です。
「ここ2、3日、憂鬱な日々で偏頭痛がし、仕事も集中できない状態でしたのでとても感謝です」
これは当事務所にご相談いただいた経営者の方からいただいたメールの一節です。
一緒に真剣に考えてくれる専門家がいることは、経営者のストレスの軽減につながると考えます。
ネット検索、紹介など、顧問弁護士を探す方法はたくさんありますが、結局のところ、重要なのは「相性」です。
前述した「迅速な初動対応」、「ストレスの軽減」という顧問弁護士のメリットを享受するためには、少なくとも以下の点は重要です。
「迅速な初動対応」を確保するためには、レスポンスが早い必要があります。
具体的な方針を考えるために時間が必要なことはあります。
しかし、すぐに連絡がついて、返事をくれることは重要です。
手前味噌ですが、当事務所ではメール、LINEについて24時間以内の返信をお約束しています(休日を除く)。
メールを受け取った時は、まず、「メールを確認しました」と連絡します。
弁護士には厳しさが求められる場もあるでしょう。
しかし、会社の事情を共有するためには話しやすい顧問弁護士を選ぶことは重要です。
「怖くて顧問弁護士に相談できなかった」と当事務所に来られた方がいました。
当事務所はフランクです。
裁判にはネクタイで出廷しますが、打合せは基本的にノータイ、ノーシャツ、ノージャケットです。
それを気に入っていただけるかは相性ですが、当事務所は、信頼関係の構築には「自分らしくあること」が重要と考えています。
弁護士は複数の事件を同時並行で進めています。
相談余力がなくなると、本来、「こちらでやります」と言うべきところを、「このサイトにやり方が載っています」とクライアントに委ねようとすることがあります。
前のめりで「こちらでやります」と言ってくれるか、クライアントに情報発信をしているか、という点もチェックが必要です。
当事務所は、弁護士1人あたりの顧問先を30社までとし、制度的に相談余力を担保しています。
弁護士は誰もが一定の法律知識を持っています。
それを超えて、会社経営に関する特別な法的専門性があるかは重要です。
近年は、法律のみならず、会社の経営全般や特定の業界に精通した弁護士もいますので、その点を参考にするのもよいでしょう。
コロナ禍でZOOMによる打合せが一気に浸透しました。
ZOOMで画面共有をしながら、訴訟の打合せなどを行っていますが、特に不便を感じません。
当事務所も東北から九州、四国までクライアントがおりますので、距離を気にする必要はありません。
顧問弁護士に費用を支払っているのであれば、使わないともったいないです。
顧問弁護士は以下のように使いましょう。
・日常の些細な疑問点について電話等で尋ねる
・会社のWEBサイトに顧問弁護士と表示する
・契約書のリーガルチェックを頼む
・新規事業について法的観点から意見を求める
・他の専門家を紹介してもらう
契約内容は弁護士によって異なりますが、これらの内容は毎月の顧問料の範囲内で対応してくれることが多いと思います。
「弁護士に相談してよいことかわからない」という意見も聞きますが、とりあえず顧問弁護士に尋ねてみるというスタンスで結構です。適切な相談先まで誘導することも顧問弁護士の業務です。
一般に、弁護士は専門家の知人が多いので、自分で対応できない場合であっても、信頼できる他の専門家を紹介してくれることがあります。
当事務所では、以下の3つのプランを用意しています。
ライトプラン 月額3万3千円
スタンダードプラン 月額5万5千円
プレミアムプラン 月額11万円
初回に、予算、相談頻度等をヒアリングし、お勧めのプランを提案します。
例えば、人事労務に課題があり、就業規則のリーガルチェック等の対応が必要な場合は、スタンダードプラン以上をお勧め
します。
当事務所の特徴は、以下のような点です。
●多様な連絡ツール
メールのほか、chatwork、LINEを使用しています。
●オンラインショートセミナーの開催
隔月で30分程度、重要な法改正や判例についてのセミナーを開催しています。
過去のセミナーはアーカイブ視聴が可能です。
●経営に関する支援
代表弁護士は中小企業診断士として活動しており、経営に関する支援も行っています。
特に、組織開発に注力しており、人事労務については、紛争解決のみならず、組織開発的な視点からも助言をしています。
また、当事務所では、飲食業界向けのリーガルサービスに注力しております。
代表弁護士は、大阪府中小企業診断協会のフードビジネス研究会代表理事を務めています。
そのため、飲食業界に関しては、
・採用支援、組織開発
・マーケティング支援
・財務会計、原価計算
・HACCP導入支援
・IT導入支援
などなど、多様な業務を行っております。
飲食店に特化した法律顧問契約はこちらをご覧ください。
当事務所では、顧問契約プランについてのご相談(面談、ZОOM、電話)は無料で行っておりますので、お気軽に
お問い合わせください。
find a way 法律事務所
弁護士・中小企業診断士 荒武 宏明